Q.どのような仕事をされていますか?
牛・豚などの家畜疾病の予防や飼養管理の指導
家畜衛生研究所は、家畜疾病の予防(予防衛生)という観点から、畜産農家の生産性向上と畜産生産物の安全性確保に取り組んでおり、次の3部門、①農場の衛生対策に活用される資材等(ワクチン、機能性飼料、衛生検査手法など)の開発と疾病の基礎研究を行っている研究開発室、②家畜の衛生検査を担うクリニックセンター、③農場での生産指導を行うクリニック分室に分かれています。クリニック分室は全国に5か所あり、各地域で農場対応にあたっています。各分室に所属する獣医師は畜産農場を訪問し、家畜の飼養状況を確認したり生産者から管理状況を聞き取ったりして農場の状態を把握し、クリニックセンターで実施した衛生検査結果と併せて、より適切な衛生プログラム・飼養管理となるよう提案しています。私は北日本分室に所属し、東北地域の主に牛・豚農場を担当しています。担当農場を定期的に巡回して、健康チェックのための衛生検査等を行い、衛生プログラムの改善や季節に応じた飼養管理を提案することでストレス軽減に努め、病気を未然に防いでいます。また、病気が発生してしまい、「子牛の下痢が多発している」「咳をする豚が多い」などといった時にも農場を訪問して現場の状況を正しく掴み、衛生検査も活用しながら最小限の被害で終息するように対応策を提案しています。